便秘に悩んでいる人は多いと思います。特に女性に多く二人に一人は便秘に悩んでいるといいます。
便秘とはどんな状態なのか?身体にどんな影響があるのか?どうすれば便秘を改善できるのか?
便秘についていろんな情報を集めてきました。知らないと損しますよ!
便秘とは何?便秘の定義とは
便秘という症状には明確な定義はありません。毎日お通じがあるから便秘ではない、とも言えませんし、二日に一度の排便しかないから便秘である、とも言えないのです。
便秘に共通した定義はありませんが、日本内科学会では「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」と定めています。このような状態がしばらく続いているようなら便秘といえます。
毎日お通じがあるんだけどお腹がスッキリしないのよね・・・まだ残っているような不快感があるのはやっぱり便秘だったのね。
俺は二日にいっぺんの排便だけど、スッキリ出てとても体調がいいな。俺はたぶん便秘じゃないと思うね。
一般的な人は健康な腸内環境であれば食べ物の消化から排便のサイクルは24時間なので一日一回の排便が一般的です。腸内に留まる時間が長ければ長いほど便の水分が吸収されるので硬く動きにくい便になり益々排便しにくくなります。
便秘が身体に及ぼす悪影響とは
便秘とは便が長時間体内に留まっている状態です。すると便を餌に悪玉菌の勢力が強くなり、腸内フローラのバランスが崩れてきます。
悪玉菌は発ガン物質、発ガン促進物質、アンモニア、硫化水素、活性酸素などの有害物質を生成し、臭いおならになるガスを発生させます。だから、便秘のウンチはとても臭いのです。
悪玉菌から造り出された有害物質は腸壁から吸収され全身にいきわたり、肌荒れなどいろんな病気の原因になります。便秘が肌荒れの原因ということなら、女性にとって便秘は美容の天敵とも言えます。
便秘の状態は腸内フローラが乱れた状態です。悪玉菌の勢力が善玉菌より強くなると身体の免疫力が落ちてきます。免疫力が落ちた状態では有害物質を排除することができにくくなり、病気にかかり易い状態になります。
便秘が身体に及ぼす一番の問題点は病気にかかり易い状態になることです。
便秘になるのはなぜ?
便秘には大きく分けて器質性便秘と機能性便秘の2種類があります。
・器質性便秘 腸管異常、炎症、腫瘍、大腸がんなど疾患が原因の便秘
器質性便秘はすぐに治療が必要です。ですから器質性便秘については詳しい説明は致しません。どちらかわからず不安な方は病院での検診をお勧めします。
ここでは一般的な便秘である機能性便秘を中心に説明していきます。
・機能性便秘 一般的な便秘 腸の機能低下などで起こる便秘
機能性便秘とは慢性的な便秘のことで、旅行などの環境の違いから一時的に便秘状態になることは便秘とはいいません。
便秘になる要因とは?
体調が正常な場合は大腸の蠕動(ぜんどう)運動により便が直腸に運ばれますが、便秘はこの蠕動運動がうまく行われないためおこることが多いのです。
大腸の蠕動運動が正常に働かなくなる要因として次の要因が挙げられます。
運動不足 食物繊維の不足 水分不足 ストレス 腸内環境の悪化
便秘の多くがこの要因です。女性や高齢者に多いです。 生活習慣による要因が大きいです。
排便中枢の伝達異常
高齢者や寝たきりの人に多く見られます。また、痔や羞恥心から排便を我慢する傾向のある人に多く見られます。
排便を無理に我慢していると直腸が鈍感になり便意を感じなくなります。便意をなるべく我慢しないようにしましょう
便秘を改善するには
人間の排便のメカニズムは大腸の蠕動運動により直腸に便が溜まると排便中枢から脳に伝わり排便を促す指示が出されます。するとあなたは「うんちしたい!」と便意をもよおすようになる、こういう仕組みになっています。
大腸の蠕動運動は朝の目覚めや食事摂取の後が一番強力に起きます。だから、朝食後に排便をすることが一番理にかなっているのです。便秘の人は朝食後に排便する習慣をつけるように努力しましょう。
便秘の要因のほとんどは生活習慣の悪化によるものです。したがって生活習慣を改善することが便秘改善のカギになります。
運動不足:運動は腸の動きを活発にし便通に効果があります。仕事が一日中デスクワークという方は運動不足がちになりますから、なるべく移動は歩く、階段を使うなど意識して身体を動かすか、ジムで有酸素運動をしましょう。
食物繊維不足・水分不足:食物繊維は腸内環境を整え善玉菌を増やします。食物繊維は水溶性・不溶性がありどちらも必要ですが、不溶性食物繊維が多すぎると便が硬くなりすぎて逆効果になることもあります。食物繊維は水溶性を意識して摂るようにしましょう。
便秘に効果的な食材
食物繊維を含む食材は海藻類、キノコ類、豆、麦などの穀物類、野菜類と身近に手に入るものばかり。そのほとんどは水溶性食物繊維、不溶性食物繊維のどちらも含んでいます。その中でも水溶性食物繊維を多く含んだ食材は
海藻類、果物、大麦、オーツ麦豆、インゲン豆、きな粉などの豆類、ごぼう、かぼちゃなどの根菜類、里いもなどのイモ類、干しそば、ライ麦パン、玄米
個人的には黒にんにくをお勧めしたい。
がん予防食材の頂点にんにくよりも更に栄養価が高いのだ!
参考:黒にんにく
水溶性食物繊維の調理をするときに注意することは、水溶性なので長時間水につけないこと。加熱するときは蒸すか電子レンジがお勧めです。また、食物繊維は皮に多く含まれているので皮ごと食べるのが効果的です。
便秘に即効性!レジスタントスターチとは?
レジスタントスターチとは何でしょう?
最近、便秘やダイエットにも即効性があるということで注目されています。
レジスタントスターチとはでんぷん分解物の総称でスターチとはでんぷんという意味です。難消化性でんぷん、耐性でんぷんとも呼ばれています。
レジスタントスターチの特徴と効果
大腸まで消化されずに到達する
レジスタントスターチは難消化性でんぷんと呼ばれる通り、小腸で消化されずに大腸まで届くでんぷんです。消化されないメカニズムはさておき、でんぷんが大腸まで消化されずに届くことが重要なポイントです。
炭水化物は通常の場合、小腸で吸収され糖類に変わります。
レジスタントスターチは炭水化物なのに小腸で吸収されません。
つまり、レジスタントスターチは血糖値の上昇を低く抑えることができるのです。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のいいとこ取り
レジスタントスターチはでんぷんでありながら水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方の長所と同様の働きをします。
その働きとは善玉菌のエサになり善玉菌を増やす働きです。レジスタントスターチは善玉菌を増やし腸内環境を整えるという食物繊維と同じ働きがあります。
レジスタントスターチは、善玉菌によって短鎖脂肪酸に代謝され脂肪を減少させる効果ああります。
レジスタントスターチは腸内環境の改善に大きな効果があるということです。腸内環境が良くなれば便秘改善や美容、生活習慣病の予防にもつながります。
レジスタントスターチ 4つの効果
レジスタントスターチの主な効果は次の4つです。
①血糖値の上昇を抑える
②便秘改善
③美容効果、生活習慣病の予防
④ダイエット
こんなに素晴らしい栄養、レジスタントスターチはどうやって摂ればいいのでしょうか?
レジスタントスターチを多く含む食材
レジスタントスターチは普段の食材にも結構含まれています。
たとえば米、パン、ジャガイモ、サツマイモ、バナナなど身近なもののほとんどに含まれていますが、量的には多くありません。
多く含まれるのはヤマイモ類です。特に多いのは自然薯です。
食材名 | レジスタントスターチの量(100g当たり) |
白米 | 0.1g |
食パン | 1.1g |
バナナ | 4.0g |
パスタ | 1.1g |
山芋 | 生:5.8g 加熱:0.8g |
自然薯 | 16.0g |
イチョウイモ | 12.0g |
ツクネイモ | 15.3g |
レジスタントスターチは加熱すると大幅に減少し、冷えると再び増加する性質があります。とはいえ冷めた食事ばかりとる訳にはいきません。
おすすめは山芋を生で召し上がることです。
しかし、山芋はすりおろすと栄養素が少なくなりますので、短冊切りにしてサラダやあえ物にして戴くことがお勧めです。
子供の便秘
小さい子供の便秘はなかなか意思疎通がうまくいかないので親が気をつけなければなりません。以下の項目にいくつか該当するなら便秘を疑ってください。
・排便回数が週3回以下
・大きな便を出したことがある
・排便時に痛がったり硬い便を出す
・少量の便が何度も漏れる
・下腹部に触れると便の塊がある
子供の便秘は排便を我慢すると直腸が便を溜めるのに慣れてしまうので治りにくくなります。早めに小児科医に相談した方が良いでしょう。
まとめ
便秘の状態だといつ何時便意が襲ってくるかわからないので外出などはトイレの不安がつきまといます。そうならないよ、生活習慣を改善し、便秘になる要因を取り除き水溶性の食物繊維を多く摂るように心がけましょう。また、排便中枢に排便信号が出やすい朝食後に排便するように習慣づけしましょう。
私の体験だけど、朝食後に軽く肛門に力を入れて刺激を与えることを毎日繰り返すと便意をもよおすようになる。私はこれで朝食後に排便する習慣がついた。騙されたと思て君もやってみたらどうだい?
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